「ワールドサッカー:フリーキック決闘空間」開発記:その1
ワールドカップが開催されました。残念ながらアジア代表はコテパンにやられてしまいましたが、なんとかワールドカップ前にサッカーゲームアプリを創りたいと考えてこの1か月あまり努力してきましたが何とか間に合いました。
「ワールドサッカー:フリーキック決闘空間」です。
追加ですけど、説明ビデオが完成したのでここで示させて頂きます。興味出ますかね?
なんで創りたいと思ったのか
基本、サッカー好きということはありますが、結局はワールドカップ関連の日本代表の試合しか楽しめなくなってしまっています。他は刺激が無いですからね。ところが残念ながら日本代表は最近あんまり弱くて残念な状態が続いていました。そして直接フリーキックも皆無な状態。ど素人ですみませんが、直接フリーキックは独りで練習すればうまくなるのだから、日本中の小学生から一定時間を使って練習させて上達した人を育て上げるようにすればよいと思うのですけどどうなのでしょうか。8年前のデンマーク戦でしたか、本田選手、遠藤選手の強烈直接フリーキック共演が忘れられません。中村選手も素晴らしかったですね。今大会ではにおいがするのは柴崎選手ですかね。柴崎選手のキックはパスでもコーナーでもフリーキックでも容赦なくズバッと高速なので気持ちが良いです。
ということで、次回作は巨大なシステム規模シュミレーションアプリとなるのが見えていましたので、その前に二週間程度でフリーキックゲームを創ろうと考えたわけです。
最初はフリーキックをリアルタイムシュミレーション空間で自在に蹴ることだけを実現しようと考えました。そしてフィージビリティスタディを始めることとなりました。
フィージビリティスタディ(FS)
当然ながらUnity アセットストアでサッカー関連のアセットを調べます。いろいろと良さそうなものがあるのですけど、結果的には次の項でまとめた3つを購入してFS開始です。
ボールキックのシュミレーション
戦艦の砲弾と同じです。初期打上げ角度と初期速度を決めてシュミレーション空間の中を飛翔させます。このアプリでもUnityの物理演算は使わず自前で創ります。
プレイヤー的には蹴る前にどこへボールが飛ぶのかがビジュアル的にリアルタイムで見れると良いなとか思いついてしまいました。するとこれを創るのだけどちょっとめんどくさい処理になりました。
そうこうしているうちに変化球を考えると、カーブ、スライス、ドロップ、ホップはまあ操作方法も含めてわかりやすいのだけど、やはり何といっても”無回転シュート”が難しい。物理的にはちょっとカルマン渦とかは短い時間ではできないのでちょっとインチキアプローチで進めます。操作方法も難しくなるのですがなんとか創ります。
そしてディフェンダーたちによる壁を準備して本格的なサッカーの直接フリーキックに見えるように準備します。
途中でキックはキックの照準やボール速度そして多彩な変化球はすべて片手かつ一本指で操作できることがスマホアプリとしては必要と考えてどんどん操作系の作りこみが難しくなりました。
一方で完全に考えが抜けていたのですけど、ゴールキーパーの処理を創りこまなければなりませんでした。これは結構厳しい作業です。ゴールキーパーには10個以上のアニメーションが付いているのだけど、飛んできたボールをキャッチしたりパンチしたりしなければなりません。相対座標と相対時間の調整は難かしいです。なので今回はちょっといんちきして創りました。本来はもうひとつ上のレベルの共通処理でうまくスマートに実現したかったです。
決闘要素の導入
ここまで創りこむと、自分ひとりでフリーキックをもんもんと打ち続けるのはあまり面白くありません。なので、これまで自分の得意の1対1決闘方式を導入しようと考えてしまいました。結果的に、5人ずつで蹴るPK戦を変更してフリーキック戦(FK戦)とすることにしました。
それは良いのだけれど、守備側を考えなければならないのです。ゴールキーパーの操作とディフェンダー壁の調整です。最終的にはキーパーの腰の部分を画面からドラッグして操作するという形になりました。この場合もキーパーの動きがちょっとぎこちないです。このアプリを多くの方が遊んでくれるのであればひとつ上の処理を追加したいものです。
今回使用させて頂いたサッカー関係アセットたち
◆このアセットはすばらしいです。選手、ボール、スタジアムと全てをこのアセットの中の要素を使わせて頂きました。メッシュもテクスチャも本当に良くできています。
◆このアセットはサウンド関連です。サッカープレイの音、ホイッスルの音、音楽)。音楽はプロフェッショナルで華やかな曲が幾つか入っていて自分的にはとてもありがたいです。
◆このアセットは別ゲームのために前に購入したアセットですが、群衆の声がとても迫力がありすてきです。
これらをまとめてアプリにしました
AppStore登録時には結構苦労(前回報告の件)しましたが、なんとかアプリとしてまとめあげてワールドカップ開幕の27時間前にApp Storeに申請処理しました。そしたらなんと合格の通知が13時間後。すなわち開幕の14時間前に公開されました。嬉しいです。サッカーアプリであることを考慮してくれたのかも知れません。
このアプリ開発で得られた技術
①スマホ画面ドラッグでのキック操作、変化球操作、ゴールキーパー操作等の技術向上
②シュートの飛行予定コースの事前リアルタイム表示(大砲標準で使えますね)
③アニメーション付人間キャラクタとボールとの連携処理
④時間経過と共に現象するボーナスポイントの方式
最後に
ということでアプリが世に出ました。ワールドカップ開催期間中ということでサッカーアプリである本アプリが皆さんに楽しんで頂けると嬉しいです。
以上